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失踪未遂までの経緯

  • 2013年5月3日(金)

お久しぶりです。軽く失踪してました。
とまあ、それとは関係ないのですが今回は失踪っぽい話。

僕が大学生の頃に、どこの学科の講義か忘れたけど自主制作の映画を作るみたいなのがあって、僕はそれを受けてたわけではないんですが、お友達のお誘いで完成した映画の上映会に行ったことがあるんです。
その上映会では3本の映画が上映されるらしく、わりとワクワクしていたんですが・・・実際に上映されたのは2本。1本は見れなかったんです。その原因が確か、その映画の監督さんが直前で(なにか耐え切れなくなったからか)フィルムを持って失踪してしまい、上映が不可能となってしまったからだったかな。
当時の僕はわりと馬鹿だったので、「せっかく作ったのになんで逃げちゃうんだー勿体無いなあ」とか、それくらいに思ってたのです。

でも一年くらい前だったか・・・某所へ寄稿する原稿(ただの一枚絵だけど)を描いてて、それが締め切りギリギリに完成直前までいった原稿を見てふと思ったんです。
「全て破棄して、どっかに逃げてしまいたい」と。

そう思ったのは、たぶんこんな経緯があったから。
その原稿を描いてるあいだにも、いろいろな絵を見る機会があって(というか普通に生活してればいやでも目に入っちゃうんですよね)、「自分の目指したい方向の延長線上にいそうな、素晴らしい絵」を見ることも結構あったのです。
その中で、「あれ?自分が今描いてる絵、もっといいレベルのものが描けたのでは・・・こんなんでいいのかな?」とか思っちゃったり。意味のない(それでも無意識にやってしまう)比較をしてしまって、それで自信を次々となくしてしまって。しかし締め切りはもうすぐそこ。後戻りもできなければ、無くした自信の埋め合わせをしてくれる何かを作品に加える暇もできず・・・
「全て破棄して、どっかに逃げてしまいたい」と。

まあ僕の場合は結局はちゃんと提出したんですけどね。
結局根底にあるのは「他の人にこんなの見せられない恥ずかしい」ではなくて「自分がこんなレベルのもの提出するということが許せない」ってんですよねえ。つまらんプライドです。
しかも実際に創作に取り組んでるときってやたら「自分はできるもっとできる」って思い込みがちだから尚更ね・・・一旦提出してしまえばその出来にわりと満足できてしまうもの。

と、ここ最近実は結構、なにか描くたびにこんなことを思ってしまうので、ひとまずその気持ちをまとめてスッキリしてみたのでした。きっとあの時の映画監督さんもどこかしらそんな思いをしていたのでしょう。思ってないかもしれませんが(笑)